演技解説・写真集
What's Русские Витязи (Russian Knights)?
”ソビエトロシアではアクロチームがあなたを圧倒する!”
ルスキイェ・ビチャジはロシア語でР у с с к и е
В и т я з и と書きます。ロシア文字をそのまま英語の文字に置き換えるとRusskie
Vityaziとなります。ルスキーのエビチャージではないのでご注意を。
アナウンスの発音を日本人に無理の無い発音で表記をすると「ルスキビチジ」が近いように聞こえましたが、媒体によってルスキーイエビチャージとか、ルースキイェヴィーチャーズィとか、ルスキーエビチャジとか色々有りますが、そもそも外国語をカタカナ表記にする事に無理がありますので、ご自由にどうぞ(!?)
世界的には英語名のロシアンナイツ(Russian
Knights)という名で知られており、日本でもロシア語のルスキイェ・ビチャジという名前よりも比較的なじみ深い英語を使用したロシアンナイツという名前の方が知名度が高いですね。
ルスキイェビチャジは大人気の戦闘機、Su-27“フランカー”(Su-35BM“スーパーフランカー”)を5機も使用するという異色のチームです。
戦闘機を使うチームは同じロシアのストリジイ(スウィフツ)や米のサンダーバーズやブルーエンジェルス、スイスのパトルイユスイス、トルコのターキッシュスターズ等、少数派とはいえ複数存在しますが、大型戦闘機を使用するチームは世界に二つと有りません。
Su-27という戦闘機は数字上F-15よりも、いくらか大型だという事は誰でも知っている事ですが、やはり実際に見ると数字で比較するのとでは感覚的に大違いで、F-15より一回り大きくすら見えます。その大型のSu-27でアエロバティックをやると言うのですから、それだけで大迫力です。
数年前、本チームの使用機をSu-27からSu-35BMに更新するという話がありましが私が訪れたMAKS2007(モスクワ国際航空宇宙展)ではすでに機種更新がされていたと思われます。Su-35BMは皆さんが想像するSu-35とは違いカナードが無く、いわゆる“スーパーフランカー”らしくない形状をしています。
ルスキイェビチャジの展示前半部は5機で何度か編隊でのロールやループ、パスを行うだけで、後半は何故か3機が先にRTBし、2機によるソロ展示になりますが、編隊の種類は僅かにデルタとダイヤモンド+1の2種類のみで、ソロの演技も決してバリエーションが多いとは言えません。アエロバティックの醍醐味である、「妙技」とは無縁に感じました。演技の構成もあまりよかったとは思えません。
大型戦闘機ゆえの迫力、大量に射出されるフレアなど、Su-27という戦闘機のスペックに頼りすぎている感は否めません。正直なところ大型戦闘機でアエロバティックってどうなんだろう。と思っていたのですが、まさにその懸念どおりでした(苦笑)
しかしながらフランカー5機の巨大な編隊はガチです。機体が大きいから編隊間隔は相対的に狭く見えるし、スモーク発生装置こそ無いものの、フレアはそれを補って余りあるものがあります。ブルーインパルスで言うところの上向き空中開花のような演技の幻想的な美しさはこのチーム独自の魅力を世界に誇る瞬間といっても過言ではないでしょう。

大型ながら美しく妖艶な魅力を持つSu-27による大迫力のアエロバティック。それがこの、ロシアンナイツことルスキイェビチャジを楽しむ最大の要素ではないでしょうか。
発足は1991年と、まだ歴史は浅くその後のソ連崩壊、ロシアの混乱期、そして事故により3機と4名のパイロットを失い活動を停止を余儀なくされるなど、チーム活動はお世辞にも順調だとは言えませんでした。
21世紀に入り、原油高を背景とした経済成長により、再び強いロシアを標榜するようになった現在、当然ナショナルチームとしてのルスキイェビチャジ・ロシアンナイツの価値は高まりつつあります。今はまだ未熟さはぬぐう事が出来ませんが、今後の成長に大きな期待が寄せられます。
エアショーの機動ばかりに目が向けられるSu-27系ですが、本機は本来、目視外視程いわゆるBVRにおける戦闘を主として開発されました。
初期には追跡中走査(TWS)能力を持たないため、同時追尾が出来ないなど火器管制・アビオニクスの面で西側に大きく水をあけられていましたが、近年はこうした能力の拡充がはかられ、ルスキイェビチャジで使用されているSu-35BMはアクティブフェイズドアレイレーダー(APAR)が搭載(という噂)されており、非常に強力な戦闘機へと発展しました。
APARを実用搭載している戦闘機は2007年現在F-22,F-2と一部のF-15C及びF/A-18Eのみに過ぎません。
プーチン政権の指導力とエネルギー価格の向上によりソビエト崩壊に伴う経済混乱を脱却し、未曾有の好景気を迎えたロシアの空軍は徐々にその戦力を近代化しつつあります。
しかし、その速度は決して性急なものではなく、軍事にカネを投資しすぎて崩壊を招いたソビエトの愚行を反面教師にするが如く、比較的ゆったりとしたもので、現在最新鋭のSu-35BMを実用化している飛行隊はルスキイェビチャジのみとなっております。
最新鋭機を実戦部隊ではなくアエロバティックチームにまわしアピールするところが、なんともロシアらしいですね。
機動の面ではもはや語る事など無いでしょう。Su-35BMによる大迫力のアエロバティックをウェブ上の写真という限られた媒体ですが、楽しみいただけたらと思います。
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動画(WMV 94MB)









