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What's PATRULLA ÁGUILA?

Patrulla Águilaはスペイン空軍のアエロバティックチームです。Patrullaは、仏語のパトルイユ(ド・フランス スイス)、英語のパトロールと同義語で哨戒や、隊を意味するスペイン語です。
Águilaとは同じくスペイン語で鷲(わし)の意ですので、日本語読みすると「鷲組」でしょうか。なんだか従業員5人ぐらいの大工の有限会社のようですが、無理やり日本語にするのは良くないですね。

「(有)鷲組」

だめだ(笑)

アギラの発足は1985年と比較的若いチームです。パイロットは非専任で空軍大学の教官から選抜され、任務に当たります。
アギラのアエロバティックも高いレベルにはある事はあるのですが、会場に流されるBGMがてんでダメ!眠くなりそうな、まったりとした音楽は見ている我々のモチベーションまで削いでしまいます。情熱の国スペインなのだから、フラメンコのような素晴らしい音楽と飛行機のダンスを期待していたのですが、後者は良いとしても前者がこれではせっかくの演技も活かしきれていません。

オ・レ!と、叫びたくなるようなスペインらしさを出してほしいものです。

これってガイジンがブルーインパルスにサムライもゲイシャも感じられないのでおかしい。というのと同じレベルでしょうか(笑)

この辺のセンスの無さは、わが国のブルーインパルスに通じるところがあります。
ブルーインパルスはBGMも適当な上にテキスト棒読みだしね。

「しょうめんを ごらんください よんきの てぃーふぉーが…」はははは……。

アギラもブルーも、音楽を効果的に活用しているサンダーバーズから少し学んで考えて欲しいですね。

肝心の飛行内容は、ヨーロピアンスタイルらしい常に正面に位置し編隊を組み替えながら流れるような切れ目のない展示を得意とし、アギラ独自の科目も見られ、完成度はそれなりに高いレベルにあると思います。やはり機数が多いことは良い事です。
多いといっても数の上ではブルーインパルス+1ですが、この+1がかなり効いてるように思えます。

それと、アギラの面白ところはC101のエンジン音です。このクラスのエンジン音とは思えない、航空自衛隊のC-1やU-なんぼ(笑)などに似た明らかに異質な金属音がします。
とても印象に残ったので調べてみたところ、搭載するエンジンTFE731はなんと…

この飛行機、U-125Aと同じシリーズのエンジンでした。なるほどね、どこか聞いたような音なはずです。

使用機材 C101 Aviojet / E-25 Mirlo

アギラは7機のC101アビオジェットを使用しますが、この飛行機横から見るとF-4ファントムIIに似てると思いませんか?そこで私は今後この飛行機を勝手に「ミニトム」と呼ぶことにします。横から見ると可愛いでしょ?横から見るの限定ですけど。
ミニトムの塗装センスがもう少しマシだったら良かったのですが。

ミニトムはスペインのCASAが開発した練習機で、初飛行は1977年6月29日でした。この飛行機の面白い特徴はなんとウェポンベイを備えている事です。胴体コックピット下に半埋め込み形式でDEFA 30mmリボルバーカノンもしくはブローニング12.7mm2門のガンポッドを搭載することが出来ます。翼下に6箇所のハードポイントを持ち、爆弾、ロケット等を搭載可能な軽攻撃機としての能力を持ちます。

ミニトムは直線翼を持った実に安定性の良さそうな形状をしておりますが、その見た目を裏切らず、練習機としては安定性に優れた申し分の無い性能を持つのですか、安定性と運動性は相反するものです。旋回性能はお世辞にも高いとは言えません。特にロールレート性能を一言で言うなら、デフォルトでスローロール状態(笑)です。
搭載するエンジンはGarrett TFE731-2-2J推力も15.8kNが単発であり、推力・機体重量比はT-4の半分しかありません。アエロバティックをするにはやや力不足気味に思えます。
とはいえ、いかにミニトムがアエロバティック機として性能不足でも、世界最高との呼び名も高いイタリアのフレッチェトリコローリが使うMB339だってデフォルトスローロールで非力エンジンです。
ソロのアエロバティックチームならいざ知らず、7機の大編成ですから機体の性能不足は演技構成でいくらでも補う事が出来ます。

ミニトムはスペイン空軍のほか、チリのエナエルでもライセンス生産され、同国空軍でも練習・軽攻撃機として若干数が運用されています。

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