第28回:吹っ飛ばされたタクシー

サンパウロ空港では滑走路エンドまで空港内の自動車道路が伸びており、外周を周れるようになっています。実際に見たわけではないのでなんとも言えませんが、恐らくは日本の多くの基地にあるようなものではないでしょうか(実際見た人じゃないと分かりませんね)。
たいてい。というか必ずこの手の基地にある外周道路には信号があり、万が一の事故を引き起こさぬよう離着陸時は踏み切りのように一時的に通行止めになります。

ところが、このサンパウロ空港にはそれが無かったのか、無視したのかタクシーが、B737旅客機が離陸加速をはじめる直前に滑走路端の道路に通りかかりました。

B737のエンジンは推力約10tの双発ですので、ちょうどF-15イーグルがアフターバーナーを使用したときとほぼ同じ推力を持ちます。

その、後ろに通りかかったタクシーはエンジンからの爆風を真横からモロに受けてしまい、なんと3mほど浮き上がって約30m先まで吹っ飛ばされたそうです。

幸いタクシーの運転手は重傷を負う事無く、簡単な手当てで済んだそうですが…ジェットエンジンのパワー恐るべし!

2002年冬の出来事でした。

(更新日:2002年3月15日)


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