モスクワ中央軍事博物館 2007年夏
Центральный Музей Вооруженных сил
(Central Armed Forces Museum)

モスクワ中央軍事博物館は、1919年にレーニンにより赤軍の博物館として開設されました。
当初は赤軍&海軍博物館という名称でしたが、赤軍・海軍中央博物館と改称され、さらにはソビエト軍中央博物館、そして93年に現在の名称中央軍事博物館に改称されました。直訳すると中央軍隊博物館となりますが、慣例に従いここでは中央軍事博物館と呼称することにします。
設立の経緯から見ても分かるように、この博物館の展示内容は、ソビエトウラー!赤軍ウラー!ナシュ・ウラー!な内容で、主な展示は、彼等が大祖国戦争と呼ぶ第二次世界大戦東部戦線のもので占められています。東部戦線に興味の有る人なら、とても楽しめる内容となっています。
館外には戦闘機や戦車も少なくない数が展示されていますが、戦闘機は殆どが戦後のもので、戦車はほぼ全て大戦時のものと、バラバラです。

この博物館のよくない点は、展示物に英語の訳が一切無い事。ロシア人のオバちゃんのガイドが展示物を解説してくれました。メモとっていたわけではないので、以下の説明は記憶に頼って書かれています。
なお、館内の展示は撮影料が必要です。は200ルーブル(約800円)だったったけな?だいたいそのくらいです。
見学時間が恐ろしく短く(2時間とか。無理ありすぎる)早足で見て回ったため、じっくりと見ていられませんでした。
ツアーなので仕方無いですね。やっぱり旅行は個人に限ります。

元々現代航空属性で、陸軍についてはよく知らない私です。全然違うぞという点があったら見逃してやってください(´ー`)
ただ、銃火器に関する説明文は詳しい方々の99%他人任せなので信用しても問題ないと思います(笑)
銃の判別にお時間を割いていただいた多くの方々に感謝します。

さて、では屋内展示から始めましょう。



中央軍事博物館の正面入り口。実に素っ気無い建物です。
いくら陸戦に疎いといってもT-34ぐらいは分かる。



ゲイリー・パワーズが操縦していたU-2の残骸です。
いきなり凄い展示に驚いたでしょう? むしろ私が一番驚きました。
皆さんご存知だと思いますが、1960年6月1日にソビエトのスヴェルドロフスク市上空を飛行中の本機を、SA-2「ガイドライン」地対空ミサイルにより撃墜しました。以降、こうしてこの中央軍事博物館で晒し者にされています。ここを訪れたアメリカ人の苦笑いを想像すると笑えます。
最初からハイライトです。あとは下がる一方です!ヾ(*´ー`)ノ


そのU-2の真上に展示されているS-75(SA-2 ガイドライン)地対空ミサイル。
ちなみにその日、MiG-19を誤射し撃墜してしまいました。


大祖国戦争入ります。これは第588女子夜間爆撃機連隊の展示。
その名の通り、パイロットは全員女性です(´¬`*)。 漫画やゲームの設定じゃ有りませんよ?
彼女たちの愛機はポリカルポフPo-2。初飛行は1928年のオンボロでした。通常の航空攻撃には全くといって良いほど役に立ちませんから、夜間の爆撃に徹しました。
ペイロードも少なく、精密な攻撃など出来るわけも無く、物理的な被害は殆ど有りませんでしたが、ドイツ軍将兵の睡眠を阻害し、彼女たちは「夜の魔女」と呼ばれ、恐れられました。俗に嫌がらせ爆撃とも言われています。
ちなみにこのPo-2。朝鮮戦争でも使われましたが、意外にも米空軍を悩ませる事になります。ジェット戦闘機で攻撃するにはあまりにも遅すぎて危険だったのです。で、その後はどうせたいした被害も無いんだからとPo-2は無視されました。(^^;



ソビエトの女性狙撃兵リュドミラ・パブリチェンコ。
彼女はオデッサ〜セバストポリで戦い、殺害したドイツ軍将兵の数は309人にも達しました。1-2個中隊が全滅…
これは女性兵としては史上最多だそうです。女性版ゴルゴ13です。
第二次大戦無双とかゲームできたら、きっと女性キャラで登場しますな。


リュドミラ・パブリチェンコのモシン・ナガン狙撃銃。


MG34
Kar98K?
MP40の木製ストックバージョンorMP41・PzB39対戦車銃

左の写真は、ソ連軍のライフルの展示です。

1. RPD1940短機関銃
2. PPSh41短機関銃
3. モシンナガン1891/30 小銃
4. モシンナガン1891/30 狙撃銃
5. トカレフSVT 1938自動小銃
6. トカレフSVT 1940自動小銃
7. DTM車載機関銃
8. DP軽機関銃
拳銃は
上段がトカレフTT-1933?
下段がピストレットTK?
ロケット弾は、カチューシャじゃないロケット弾?
ドイツ軍が使用していた、ドイツ製ではない武器の数々。

1. 不明
2. ヒュジーM1936小銃
3. 不明
4. モシンナガンM1891小銃
5. M1912騎兵銃
6. マドセンMG1939(元は航空機銃?)
7. wz1928軽機関銃(?)
8. ZB26軽機関銃



下のほうに様々な鉄十字勲章があります。



一番左、これ柏葉剣付騎士鉄十字章(受賞者僅か154名)じゃん。偽者?本物?だとしたら誰の?


上はZB-26軽機関銃(チェコ)
下はモシンナガンM1891
ドイツが鹵獲して使ってたんじゃないかな?


1. ブレダM30軽機関銃(イタリア)
2. モーゼルkar98k(ドイツ)
3. M1941マスキン・ピストーレ(デンマーク)


PPSh-41


ハインケルHe-111爆撃機の残骸。この機は「タラーン」により撃墜されました。
タラーンとは、モスクワ攻防戦の際に実施された、戦闘機で爆撃機に体当たりを行う自殺戦術です。
カミカゼばかりが有名ですが、日本軍より先に航空機による組織的な自殺戦術を行っていたのはソビエトです。
ちなみにドイツもベルリン陥落間際にこうした自殺戦術を実施しています。


76.2mmの山岳砲 野外すい具


モスクワは陥落寸前でしたが、決死の防戦と冬将軍の到来により戦線を後退させることに成功しました。
これはドイツ軍から奪取した戦利品です。この大量の鉄十字勲章は”タイフーン作戦”成就の暁には、将兵に与えられる筈でした。



ソビエト版勲章。左上の星型のソビエト英雄と、その右のレーニン勲章しか分かりません。


わんこ。見てのとおり前線にて救急物資を輸送しました。地雷犬ではありません。



シックル ハンマー レーニン 赤旗と、思想教育されてしまいそうな館内です。
СССРとはラテン文字にするとSSSR。それぞれ連邦、ソヴィエト、社会主義、共和国の略です。つまり国名ですね。


地獄のレニングラードへようこそ。ドイツ軍の包囲下にあったレニングラードで1日の食料配給。
ボウルにパン600グラムと右の小さい缶詰一つでしたが、次第にそれも配給されなくなり、大量の餓死者(100万人以上)が出ました。
戦争初期に包囲されたにも関わらず、ドイツ軍の戦線が後退するまで、2年半に渡りレニングラードは陥落しませんでした。
そのとこから、レニングラードは戦後にプロパガンダを含め「英雄都市」と呼ばれました。


地獄のスターリングラードへようこそ。手前の野砲はZIS-3 76.2mm野砲。生産数は50000門で、世界最多を誇ります。
中央軍事博物館は、実物と絵画を組み合わせた展示が得意です。すごい臨場感のある絵ですね。


クルスク大戦車戦と57mm対戦車砲。
「パンテル」や「ティーゲル」の装甲を貫く事が出来ることから、愛称は「動物殺し」と呼ばれていたそうです。なるほどね。
パンター、ティーガーをパンテル、ティーゲルと言うのは、何故だろうとずっと思ってたのですが(正確には調べようともしなかった)
ガイドのオバちゃんがこう発音してた事から、はじめてロシア語だと気が付きました。



動物殺しにやられたパンテルの装甲。

銃火器はシラネな私ですが、航空機の機関砲は別です。
ロシア語を学ぶ某大生さんに翻訳してもらいました。

1番は左です。

1.NS-23 23mm機関砲
航空機用機関砲 NS-23
設計:ヌデルマン、スラノフ(断面)

2.NS-23(前項に重複)
口径23mm、弾丸重量200g 発射速度 毎分550発 重量37kg
主な使用機はLa-7 Yak-9 Il-10 Yak-17 MiG-9 MiG-15
1944と書いてありますし、殆ど大戦後期から戦後のジェット戦闘機のための機関砲ですね。

3. 航空機用機関砲 ShVAK 口径20mm、弾丸重量96g 発射速度 毎分800発 重量42kg
設計:シュピタリニー、ウラジミロフ
LaGG-3 La-5 La-7 Yak-7 ハリケーン(レンドリース機)など。

4.航空機用機関砲 BTK-20
設計者:ベレズィン、タウビン

5.航空機用多目的機関銃 口径12.7mm 弾丸重量48g 発射速度 毎分1000発 重量21.5kg ベレズィンによる設計 
(この機銃は)1943年7月6日クルスクの戦いでベルゴロド州シェベキンスキー地区ウスティンカ村に墜落した、
ソ連のIL-2攻撃機から取られたものである。

6.航空機用機関銃 ShKAS 設計者:シュピタリニー、コマリツキー
口径7.62mm 弾丸重量9.6g 発射速度 毎分1800発
I-15など



イポーニャのニンジャみたいでしょ?って言ってました。



なんか、英雄的技術者なんとかの作業場とかなんとか。
1. 不明 短機関銃(下半分はドイツのMP40の様ですが、上半分がソ連的です。もしかすると地下工場で組み上げられた改造品の一種かもしれません)
2. モシンナガン1891/30小銃(減音装置か消炎装置と思われる物が付いています)
3. PPSh-41短機関銃(バナナマガジン付き)
4. PPSh-41短機関銃(ドラムマガジン付き)
5. PPD1940短機関銃
6. レイジングM50もしくはM55短機関銃



ゲオルギー・ジュコフ元帥の勝利勲章。ベースは金とプラチナ、ルビーにダイヤモンドは174個という、成金的で悪趣味な勲章です。
ちなみに本物です。欲しい…。
ググると、ジュコフよりジューコフという表記の方が一般的のようですが、発音を聞くとジュコフのほうが近いように思えました。


あー。やめてー(ノ∀`)


左:
1. 九七式車載機関銃(奥、立ててある銃)
2. 三年式もしくは九二式銃機関銃(手前、寝てる銃)
右:
1. 長槍のような三八式歩兵銃(手前)
2. ベルグマン短機関銃(奥)


どこの戦争博物館にいっても必ず有る日章旗の寄せ書き。そして、発掘されては毎年のように持ち主に返したいとニュースになる。
ヘルメット穴だらけですね。これを被ってた人は…。
左は重光 梅津両氏の署名がありますが、降伏文書でしょうか。



ソ連の射撃競技に関する展示の様?
左端の銃(金色の派手な物)はアメリカのウィンチェスターのレバーアクションライフル。あとは…?


これは分かる。AKだ。しかし私が分かるのはAKであるという事のみ。下記の説明は勿論教えていただいたものです(・∀・)
上段左→AKM初期型
上段中左→AK-47S
上段中右→AKMS
上段右(分解されてる奴)→AK-47III型

下段左→PKM軽機関銃
下段右→RPK-74M(45発バナナマガジン装備)

下の銃弾は762mm×54R弾 7.62mm×39弾

…だそうですが、文中から察するにストックって肩当の事ですかね?(私のレベルなんてこんなものです…)


ASU-57 空挺自走対戦車砲。
なにこれ…(笑)戦車を空挺降下とかアホか。正気かよ。とか、見たときはソビエトを馬鹿にしてたのですが、なんか「空挺戦車」という種別が普通にあるんですね。そう言えば聞いた事有るような無いような。アホは私だったようです(´д`;)


館内入り口入ったところのロビーです。モスクワはほんとうレーニンだらけです。


原子力潜水艦クルスクの沈没事故の慰霊碑です。
残された遺書により、爆発直後には生存者が救助を待っていた事が判明していますが、結局は全員の死亡が確認されました。合掌。
この事故に対し、涙の抗議を行った遺族へ無理やり鎮静剤の注射を行い口を封じたことはあまりにも有名です。


http://jp.youtube.com/watch?v=iD-nVAFTV_g
「こうした状況で鎮静剤を使う事は当たり前だ。」 ま、ロシアではよくあることですから、今更驚きませんが。


さて、館内はこれで終了です。次回はいよいよメインディッシュ、屋外展示です。
戦車や戦闘機が登場です。


■航空機

ここにもありましたミグ回廊。
手前からMiG-17 MiG-21F MiG-21SM MiG-23


MiG-15とMiG-17は主翼の違いで見分けましょう。
後退角がきつく、かつ3枚の境界層制御板が有るのがMiG-17です。



それぞれ左がMiG-21F 右がMiG-21SMです。
Fは初期型で、SMは後期型と10年の開きがあります。見た目も別の戦闘機です。
MiG-21Fは看板にMiG-21F-13とあったのですが、いくつかの書をあたるとMiG-21F-13は機関砲を1門しか装備していないようです。しかし、この機は2門装備されていますし、恐らくMiG-21Fの間違いでしょう。
なおMiG-21Fには空対空ミサイルの運用能力が無く、MiG-21F-13はK-13短射程AAM運用能力を追加した型です。


MiG-23です。K-13 ”AA-2アトール”を4発搭載。
そういえば、今回のロシア旅行でMiG-23を見たのはこれっきりでした。モニノのは試作型でしたし。


ミグ回廊とは全く別の場所に展示...というより放置されていたMiG-25”フォックスバット”
L-29とMiG-29の影に隠れてしまっています。巨大だから助かりました。
R-40”AA-6 アクリッド”中射程AAMのセミアクティブ型R-40RとIR型R-40Tをそれぞれ2発ずつ搭載しています。


MiG-29ですがR-60 / ”AA-8エイフィッド”に爆弾、ロケットポッドの地上攻撃兵装が施されています。


皆さん大好きSu-27”フランカー”です。MAKSに行く前日に訪れたので、フランカーを見るのはこれが初めてでした。
特に背の高さが印象的でした。


Su-15TM ”フラゴンF”。改修型のSu-15で、西側により非公式にSu-21とも言われています。
前期型のSu-15がデルタ翼なのに対し、Su-15TMは翼端の後退角が浅くなっているダブルデルタ翼を持つため、
簡単に見分けられます。


Su-24 みえねえええええええええええええ!!


Su-25みえねえええええええええええええええええええええ!!
博物館としてどうかと思うよ。この展示の仕方。


Su-7B”フィッターA”は50〜60年代のソビエトの主力攻撃機であったのですが、写真の250kg爆弾を2発とロケットポッド2基はこれでフルペイロードです。
ソビエト空軍の戦術航空支援・阻止能力はあまり高くなかったようです。


チェコ製L-29デルフィン。カッコ悪い。


Il-28”ビーグル”最後の戦術爆撃機ですな。


Mi-24A”ハインドA” Mi-24ハインドの初期型。
後に生産された、私たちがハインドと聞き想像する機とは全く異なっています。


Mi-2 ”ホップライト”


Mi-4 ”ハウンド”


■地対空ミサイル

S-125 ”SA-3 ゴア” 射程20-30kmの中射程SAM。
70年代の第四次中東戦争においてすら、ECMをかけられ打ち上げ花火と化してしまったほど陳腐化していたにも関わらず
99年に、任務中であったF-117を撃墜しました。
F-117は毎日同じルートを飛行していた上、このとき電子戦支援の空白が生じていたことが原因と言われています。


S-200 ”SA-5 ガモン” 見てのとおり巨大な長射程SAM 射程は200km+
現在でも数多くが配備されており、2001年にはウクライナによりTu-154旅客機を誤撃墜してしまいました。


S-75 ”SA-2 ガイドライン” U-2部屋に展示されていたSAMの一段目ブースター付き。


■戦車・自走砲・装甲車
トップにも書いたように、陸上兵器についてはチンプンカンプンなので、多くの皆さんにご尽力頂きました。
ありがとうございます。


T-18軽戦車 ルノーFTというフランス戦車が原型だそうです。
ルノーFTは日本にも輸入されたそうです。


T-38水陸両用戦車
1936年製でT-34より古いのに38なんですね。


BT-7 BTとはБыстроходный Танк 高速戦車の略です。
装甲が貧弱すぎて大戦初期からあまり役に立たなかったみたいで。


T-28中戦車
なにこの擲弾筒みたいな、おまけにつけましたって感じの主砲…。
16.5口径76.2mm戦車砲ですか。陸戦無知の私でも酷く初速が低そうなことが想像できてしまいます。


T-34中戦車
これは知ってます。どこ行ってもありますな。


KV-1重戦車
でかいです、そして硬いです!(ゲームの中で)


KV-2重戦車
まさに動く砲塔!デカイです!そして硬すぎ!でも遅い!(ゲームの中で)
主砲が戦車砲ではなく榴弾砲のようですが、これは自走砲に分類すべき?


JS-2
これも英国ダックスフォードで見ていますね。主砲があまりにも長いので覚えました。
どんな戦車なのかT-34より砲が強くて装甲が厚い以上の事は知らない。


SU-76M
スホーイではありません。


SU-85
76より強く、硬くなりました。


SU-100
これもダックスフォードで見覚えがある。
1500mmからパンテルやティーゲルの正面装甲を突き破るとか。凄い。


ISU-122
んー122mmカノン砲装備というと対戦車用途ではなくて装甲自走砲?


ISU-152
さらに強く、硬くなりました。
上の強化型?これも見るのは2度目。


T-54
戦後最初の世代の中戦車ですか…。


PT-76水陸両用戦車
見るからに水陸両用で。


T-38からPT76まで、こんな感じに展示されています。


知るか。(お約束)


BA-64 BTR-80 BMP-2 BTR-60 BTR-40 BTR-152 BMP-1 BMD-1
興味の範疇外。どうでもいい(´ー`)


BTR-80


BMP-2D


BRDM-2


BRD-40


BTR-152


BMP-1


BMD-1


BA-6 装甲車


FROG2,3,4のどれか。らしい。
後ろは装甲列車?ですね。


BR-17 210mmカノン砲
自重44,000kg、弾丸重量133kg 射程29.4km なんという巨大さでしょう。


2A3自走砲
スターリン戦車のコンポーネントを流用し、406mm砲SM-54を搭載しました。
非常識なほど巨大な自走砲ですね。406mmって戦艦アイオワじゃん。
こんな小さい車体で射撃時の安定は保てたのでしょうか。


左から15Zh45(SS-20 セイバー)地対地ミサイル、T-10、T-64、T-80
T-10は重戦車史上最多の8000両が生産されました。


9K714(SS-23 スパイダー)地対地ミサイル


2S7 203mm自走榴弾砲「ピオーン」


右は2S1 122mm自走榴弾砲「グヴォージカ」
左は2S3 152mm自走榴弾砲「アカーツィヤ」


色々野戦砲


色々艦載砲。


さて、写真は以上です。
館内はともかく、館外は同じ種別のものがバラバラに散ってたり、大きなものの後ろに小さいものがあったり、乱雑でとても見られたものではありません。
そのうえ状態もあまりいいとは言えず、さらに致命的なのは、英語の記載が皆無であるという事です(最初にも書きましたが)。
戦闘機はともかく、ロシア語が分からず、さらに陸軍オンチな私ですから、現地で戦車などの名詞がかろうじて分かったとしても、それが、どういう役割をしていたのかがサッパリ分かりませんでした。
「帰国後にググって調べました。」では、何のために実物を見に行ったのかと、むなしくなってしまいそうです。
というわけで、この博物館は「陸軍属性である」、「第二次世界大戦東部戦線」が好きだ、「ソビエト軍に興味がある」、「ロシア語がある程度分かる」という人にお勧めです。
館内ガイドのおばちゃんのお話を聞いて、メモを取ればきっと数十倍は勉強になったのでしょうが、最大の癌はやっぱり見学時間が恐ろしく短かった事でしょうね。
館外の展示にいたっては「あと30分しかない、いそげえええええええええ!!!」と、走って回ったので1機あたりの平均見学時間は数秒でした。露出が狂ってるのが多いのはそのせいです。

とはいえ、やはりこうして実物を見るなど、普通のマニアには出来ない体験ですから、ちょっぴり陸軍の装備にも興味がわいてきました。
航空属性の人でも世界を動かしたU-2は一見の価値があるかもしれません。


BACK


MASDF